【はじめに】
ここまで、企画、プログラム、グラフィックと進めてきました。画面の中ではキャラクターが動き、背景も整っています。 しかし、まだ何かが足りない。「空気感」です。 今回は、ゲームに命を吹き込む最後の魔法「サウンド」の話、そしてこの連載のゴールである「完成」についてお話しします。
§1. 音は「手応え」である
初心者が後回しにしがちなのがBGMと効果音(SE)です。しかし、実は「ゲームの面白さの半分は音でできている」と言っても過言ではありません。
効果音(SE)の役割: ボタンを押した時の「ポチッ」、敵を斬った時の「ズバッ」、ジャンプした時の「シュッ」。 これらがあるだけで、プレイヤーは「自分が操作している」という強烈な手応え(爽快感)を感じます。逆に音が無いと、どんなに凄い攻撃も「空気」のように感じてしまいます。
BGMの役割: その場所が「楽しい村」なのか「危険なダンジョン」なのかを瞬時に伝えます。
最近は「Suno AI」などの音楽生成AIも進化しています。#4の画像生成と同じく、イメージ通りの曲をAIに作ってもらうのも現代的な選択肢です。もちろん、「魔王魂」さんのような素晴らしいフリー素材サイトを使うのも王道です。
§2. 永遠の課題「エターナル」を回避せよ
開発が進むと、多くのクリエイターが陥る罠があります。 「もっと機能を足したい」「ここを直したい」…そうやってこだわっているうちに熱が冷め、未完成のまま放置される(エターナル化する)ことです。
ここで、SAPO_CREATE_STATIONから最後のアドバイスを送ります。 「完成とは、あなたが満足することではなく、他人が遊べる状態になることである」
バグだらけの100ステージより、バグのない1ステージの方が価値があります。
タイトル画面があって、ゲーム本編があって、ゲームオーバー画面がある。これで立派な「完成品」です。
§3. 世に出してこそのクリエイター
出来上がったゲームを、恥ずかしがらずに公開しましょう。 友人に見せるでもよし、フリーゲーム投稿サイトにアップするでもよし。
「つまらないと言われたらどうしよう」と怖がる必要はありません。 「ゲームを1本完成させた」 その事実だけで、あなたは全人類の99%が到達できない場所に立っています。その経験は、次の作品を作るための最強の武器になります。
【連載の終わりに】
Vol.1(#1)の「構想」から始まったこの旅も、ひとまずここで終着駅です。
しかし、ここからが本当のスタートです。 SAPO_CREATE_STATIONは、あなたが作ったゲームという「列車」が走り出すのを、心から楽しみにしています。
さあ、エディタを開いて。あなたの世界を創りましょう!

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